平岡公園- 住宅街に囲まれたオアシス -

ひらおか春の湿生植物観察ツアー

2017.06.18

今日は年に1度の「ひらおか春の湿生植物観察ツアー」でした。
札幌市立大学の矢部先生をお招きし、公園内を歩きながら植物をゆっくりと観察して行きます。
昨日の「カエルツアー」は子ども、親子向けですが今日のツアーはどちらかというと大人向け。
どんなお話が聞けるのかわくわく期待に胸を膨らませます。

まずは第一駐車場にて集合。

今日のコースを確認します。目的地はもちろん、人工湿地!ですが、途中でホオノキを見ていこうとこのこと。
ホオノキはとても大きくなる木でこの時期お花が咲いているのですが、普通だととても高いところにお花が咲きます。
でも平岡公園では目の前で見ることができるんです。

まずはそのホオノキをみんなで目指して歩いていきます。

駐車場から階段を下りて見つけた今日一つ目の植物は・・・

「ミズナラ」と「コナラ」!このポイントはすぐ近くに2種類が生えているので、じっくりと見比べる事ができます。
簡単な見分け方は、上から葉っぱを見て葉柄が見えないのが「ミズナラ」。葉柄が見えるのが「コナラ」。
上の写真違いわかりますか??

梅の香橋手前でもうひとつ。こんなものも見つけました。魔よけの木としても知られている木!
「イヌエンジュ」。葉っぱ、茎を鼻に近づけて、くんくんするとにおいがします。
文字で説明するのが難しい・・・ので、是非実際にくんくんしてみて下さい。

橋を渡って最初に見つけたのは「オオカメノキ」。葉っぱを虫に食われて穴だらけになってしまう様子から
ムシクイという別名もある植物です。
公園内全域にある植物ですが、葉っぱの広げ方について説明を聞きましたよ。
この木は生長が遅い木で大きい木の下になってしまうことがしばしば。
それでも日光は浴びたいので、葉っぱを大きくして、横に広く葉をつけ、大木の隙間から注ぐ日光がより当たるようしているんだそうです。
普段何気なく見ている植物も矢部先生の解説を聞くと「おぉ~」「なるほど~」と新鮮な気づきがいっぱいです。

途中、まだ若いですが実も発見!!ヤマグワや

ミヤマザクラ!!ミヤマザクランボ!野生のさくらんぼですね。(熟しても実はとっても渋いです。。。)
実は赤くする事で野鳥達にアピールして食べてもらう作戦なんですね。

イタヤカエデとアカイタヤの違い覚え方のキーワードは、「ア・カ・イ・タ・ヤ」(←今日参加された方には伝わりますか?)
アカイタヤは刃先が5裂に、イタヤカエデは7裂になります。これは私ももう忘れ無そうです!

葉っぱを見ながら歩いていると危険な物も・・・ツタウルシと毛虫君。
散策するときは気をつけて下さいね。

と色々見ながら、矢部先生のおもしろいお話を聞きながら歩いているとあっという間に梅林を抜け最初の目的地に到着!

キレイに咲いていました!顔の高さにお花があるので、みんなで香りを確認・・・
とってもお上品な香りがしました。こちらは、全員一致で「とても良い香り」。
気になった方は是非お花が咲いている今の時期、くんくんしに来て下さい!これを逃したら1年後ですからね。。。

とても大きな木なので、蕾からお花が散った所まで一本の木で確認できました。
ちょっとご紹介


いっぺんにお花の段階を確認できるのもとても不思議です。

 

 

ホオノキの大きい葉っぱに穴を開けて・・・
葉っぱーマン参上!!

とってもステキなお面ができあがりました~!

いよいよ、人工湿地に足を向けていきます。途中森の中では


「ギンリョウソウ」や「ジンヨウイチヤクソウ」

「ハウチワカエデ」に「ハクウンボク」の花も確認できました!
とっても良い季節ですね~。ギンリョウソウもくんくん匂いをみんなで嗅いでみましたよ。
なんかとても懐かしい香りがしました。こちらも見つけたら是非!チャレンジしてみて下さいね。


人工湿地では、今

 

「クロバナロウゲ」がキレイに咲いていたり

「カキツバタ」や「サギスゲ」も多く見られます。

人工湿地の踊り場では、人工湿地の成り立ちや、その目的。ここ18年間の湿地内の推移状況などの説明もして
いただきました。

ここから、数年、数十年経つとどのように人工湿地の植物が変わっていくのかを想像しつつ・・・。

ゆっくり公園内を散策し、木や野草、湿地の植物を見ていると、気がついた時にはもう終了の時間!
本当にあっと言う間の2時間でした。
ご参加いただいた、皆様、矢部先生、平岡どんぐりの森の皆さんありがとうございました!!