平岡公園- 住宅街に囲まれたオアシス -

ながぐつの土ようび「秋のたんけんたい」(9月17日開催)

2022.09.20

9月17日は、ながぐつの土ようび「秋のたんけんたい」でした。参加者は15名。
ガイドしていただいたのは、平岡どんぐりの森の「ゆうさん」こと佐藤佑一さん(北海道自然観察協議会指導員)です。

 

紅葉前の秋の木の実や虫を探しながら園内を歩きました。

通路脇にたまった枯れ葉を足でゴソゴソしながら虫を探したり、鳥たちの渡りの前の大事な食料になるハリギリなどの実を観察しながら進みます。

 

梅林では、そろそろ最後のバッタ探しをしました。クルマバッタモドキが多かったみたいです。
イベント中に捕まえた生き物は観察後、もといた場所に放しています。

今年豊作だったコナラとミズナラのどんぐりを観察。「へそ」と呼ばれる、どんぐりの帽子(殻斗)に隠れた部分を見ると、ミズナラの方が4倍ほど大きく違いは歴然です。その他にも、コナラは葉柄が長いなど見分けポイントはたくさんあります。

どんぐりとは対照的に、アオダモの実なりはあまり良くなかったです。花をたくさんつけたからと言って、結実が上手くいくとはいかないものなのですね。

梅林から下る道では、エゾリスやセンチコガネなどを観察しました。エゾアカガエルもいましたよ。いつもこれでもかと登場するシデムシは少なかったですね。

メノコツチハンミョウは、ツチハンミョウ科というハンミョウとは別の科に属する昆虫です。何とも奇妙な形で、こんな体形では天敵にすぐ捕まってしまうだろうと思ってしまいますが、心配無用でした。カンタリジンという猛毒を持っているそうです。
刺激されると死んだふりをして、脚の関節から毒を出すそうなので、見つけても触らないでくださいね。見た目どおりいやらしいヤツでした。

イベント中に捕まえた生き物は観察後、もといた場所に放しています。

 

テングダケや、トンボ、弱りきったヒトリガ(たぶん)を見ながら上流湿地へ。
ベニテングダケを見かけてないのですが、みなさまの縄張りではいかがですか?

上流湿地では、もういい加減最後であろうクロヒカゲや、待ちに待ったサワフタギの青い実を観察しました。

この美しいとも毒々しいともとれるサワフタギの実は、鳥散布(周食散布)と書かれていることが多いです。鳥たちに人気なのは黒い実、その次は赤い実と言われています。この青い実をつけるサワフタギが実際どれほど鳥による種子散布に頼っているかは分かりません。サワフタギの個体数が他の果実をつける林縁の木本類と比べて少ないということからしても、鳥たちにはあまり人気はないのかなと想像してしまいます。

観察会をすると、この実は食べられる?食べられない?という話になります。人間にとっておいしい果物はお店にたくさんあります。他の生き物とのつながりに思いを馳せながら自然観察ができる人が増えるといいなと思っています。

 

今回もご参加いただきありがとうございました。次回は10月15日土曜日の「もみじの森たんけんたい」です。木々の紅葉や冬支度に入る生き物を見られるかな、といったところでしょうか。

明日はツリーウォッチングです。いつも通り、予約不要、参加費は100円。10時に平岡公園第1駐車場を出発します。それまでに受付をお済ませくださいね。
参加者数が落ち着いてきましたので、ゆうさんのお話を近くで聞けますよ。

 

それでは、またのご参加お待ちしております。