平岡公園- 住宅街に囲まれたオアシス -

ツリーウォッチング(9月21日開催)

2022.09.22

9月21日水曜日はツリーウォッチングでした。参加者は10名でした。

朝は冷え込んでいましたが、出発前には青空が出て気持ちのいい散策日和となりました。

平岡どんぐりの森のゆうさんを先頭に出発です。

梅の香橋では4、5種類のカエデがいっぺんに見られます。これからの紅葉が楽しみですね。シナノキやオオバボダイジュのプロペラがついたタネを見ていると、「ラクヨウ」と呼ばれているハナイグチを発見との声が。目ざとい。

公園の動植物は捕獲・採取、持ち帰りはできません。食用のキノコを探している人は、その動きでバレてますよ。「観察する」というだけでも十分自然は楽しめますし、自然への理解を深めることができます。ルールとマナーを守って公園を楽しんでくださいね。

ながぐつの土ようびでも見たハリギリの果実の説明を聞いて次に進みます。

立派に実ったヤマブドウの説明。振り返ってもまだ続いているヤマブドウの説明。話し手、聞き手の真剣な眼差し。この光景、前にも見たことがあるぞと思ったら、つまりは果実酒のお話でした。

モードを切り替えて、タラノキの観察。道路脇などに生えているタラノキは新芽をみんなニンゲンに採られてみすぼらしい姿になっていますが、ちゃんと成長するとこんなに立派な木になります。たわわに実った果実は、ハリギリ同様、鳥たちの食料となります。

さきほどの果実酒の話題なんてなかったかのように、コナラとミズナラの違いの説明を真剣に聞きます。芽の脇にはシジミチョウ類が卵を産みつけるそうです。メモ、メモ。イモムシマニアとしては注意して見ていきたいところです。

クルマバッタモドキを探したりしながら到着したのは、たくさんの種類の木が密集しているスポットです。シラカンバ、エゾヤマザクラ、イヌエンジュ、ツタウルシ、ヌルデ、コナラ、シナノキ、ハウチワカエデ、アオダモ、ヤマハギなどなど、樹木の見本園状態です。その中で異様さを放っている木があります。アカイタヤだろうけど、葉っぱは大きく3裂しているようにも見て取れます。手持ちの図鑑等で調べてみました。アメリカハナノキ説も出ましたが、クセ強めのアカイタヤで良いのではないでしょうか。詳細はあえて割愛。

梅林から樹林内の道への入り口には立派なハリギリの木があります。とんでもなく高いところに実をたくさんつけていました。

青空が広がる梅林から樹林内に入ると急にひんやりします。先日のながぐつの土ようびでも見たミヤマトンビマイという大きなキノコがまだありました。漢字では「深山鳶舞」。壮大な名前をつけてもらいましたね。

下の道まで降りてテングダケを確認し、ヒツジグサを見に人工湿地に立ち寄ります。

あれ。

観察会の時間には大抵咲いているのですが、気温が低くなったせいか、開花はまだでした。開花時刻は前日の温度に影響されるという実験結果もあるので、もしかしたら花を閉じた後だったという可能性もゼロではありません。「ヒツジグサは未の刻に咲く」とかいう何が根拠かもわからないのに、どこかで聞いてきた話を部分的に切り取って得意げに説明をする人もいますが、そろそろ科学的な話をしてほしいものです。あっ、ごめんなさい。ちょっとトラウマが。

ゆうさんはご自身の知識や経験をもとにお話しをして下さるので、スタッフながら観察会の時間をとっても楽しんでいます。

 

人工湿地は早々に切り上げて上流湿地に向かいます。

途中、ついにツチアケビを発見。奥過ぎて何を撮ったのかも分かりませんが、まぎれもなくツチアケビです。赤い果実をこれでもかとつけています。
写真を撮るためか、すでに踏み跡がついていました。自然が好きなのか、自分が好きなのか。注意看板でいっぱいの公園なんて嫌ですよね。散策路から外れないようにお願いします。

上流湿地では青い実をつけたサワフタギや、トガリネズミの行き倒れなどを見ました。コシアブラの紅葉は、次回のツリーウォッチングの見どころの一つということで、これまた楽しみです。

平岡公園で一番大きい第1駐車場では、少しずつ紅葉が始まっています。次回のツリーウォッチングでは、キレイな紅葉が見られると良いですね。

次回、今年最後となるツリーウォッチングは10月19日水曜日です。いつもと同様、第1駐車場を10時に出発します。受付がありますので少し前にお越しください。参加費100円、予約不要です。

観察会の最後に参加者の皆さまにアンケートをお願いしています。「もっとこうして欲しい」「こういうことが知りたい」など、ご要望がございましたら遠慮なくお書きください。来年のイベント実施に活かしていきます。

 

それでは、ご参加の皆さまありがとうございました。平岡どんぐりの森のみなさま、来月もよろしくお願いします。