平岡公園- 住宅街に囲まれたオアシス -

エゾアカガエル大合唱です

2023.04.02

およそ2週間前に始まったエゾアカガエルの産卵ですが、ここ最近産卵に参加するカエルが増えて園内、特に人工湿地で大合唱が響き渡っています。

園内で大合唱しているエゾアカガエル、北海道で普通に見る事の出来るカエルですが、色々と面白い話があるカエルとなっています。

例えば名前についてです。動物には私たちが呼ぶ名前(エゾアカガエル、ウメ など)の他に、全世界共通の名前となる「学名」というものがあります(たいていラテン語で表されます)。

エゾアカガエルという呼び方自体はおよそ戦後くらいから使われていたようですが、それに対する学名はついていませんでした。中国やヨーロッパにすんでいるアカガエルとほぼ同じカエルであると考えられていたようです。

エゾアカガエルが大陸にすんでいるアカガエルと違うことが分かり、学名がついたのは1991年と最近の話になります。エゾアカガエルが独立した種として認められたのは結構最近なのです。

 

エゾアカガエル

 

エゾアカガエルに付けられた学名は「Rana pirica」になります。Ranaはアカガエル、piricaはアイヌ語で美しいという意味だそうです。

アイヌ語とラテン語で「美しいアカガエル」と名付けられたエゾアカガエルですが、アイヌの方々からは結構嫌われていたようです。鳴き声が不気味と言われたり、縁起ではないと言われてカエルが家に入ってきた時には灰をかけられたりしていたそうです。

エゾアカガエル

そんなエゾアカガエルの大合唱を聞きに、是非とも平岡公園に足をお運びください。

公園内での動植物の採取は禁じられているのに加え、カエル全般の飼育(特にオタマジャクシからカエルにまで育てる)は非常に難しいので、園内でカエルやその卵を見かけても持って帰らずにそっとしておいてあげて下さい。

なお、人工湿地周辺の第一駐車場は4月15日からの開放になります。