4月10日現在、ミズバショウが平岡公園内の湿地にて咲いています。
ところで、みなさまはミズバショウの花、本来どれを指すかご存じでしょうか?
実は、中に立っている柱上の物体が花なのです。肉穂花序(にくすいかじょ)と呼ばれています。トウモロコシやパイナップルと同様です。
虫が寄ってきています。花粉の媒介を手助けしているのでしょうか?
では、おそらく多くの人が花だと思っているであろう白い器官、これはなんでしょうか?
これは「苞」と呼ばれており、花というよりは葉に近い器官のようです。特にミズバショウのそれは「仏炎苞」と呼ばれています。
さる有名な歌にならい、匂いも嗅いでみました。ミズバショウ自体がサトイモ科に属する植物であり、サトイモ科の花の匂いは大抵臭いと言われています。しかし、私が嗅いだ花はあたりのようで、かすかに甘い匂いがしました。
ここ数日でザゼンソウも良く見られるようになりました。ザゼンソウもミズバショウと同様に紫色の花に見えるものは仏炎苞で、花は中にある黄緑色の器官です。
梅の花の開花にはもう少々日数が必要ですが、園内の水辺の植物は見頃となっております。
人工湿地ではエゾノリュウキンカも花をつけております。
好天の折はぜひ平岡公園に足をお運びください。
なお、湿地内の植生保護のため、湿地での植物観賞の際は木道から出ないようお願い致します。