今日は太陽がのぞき、気持ちの良い青空が広がる一日でした。
アカエゾマツの枝先には、氷のシャンデリアが太陽の光を受けてきらきらしています。
東エリアの湿地の木道も雪がこんもりと乗って、カマボコのように見えます。
林の中が鳥たちの声で非常ににぎやかなのです。
ヤドリギがたくさん着いている木に集まっている様子です。
ピーィッと甲高い大きな声の主はヒヨドリでした。
斜面上の枝先の高い位置にいるので、何をしているのかよく見えないのですが、
どうやらヤドリギの実を食べているようです。
ヤドリギは、他の樹木の枝先に寄生するビャクダン科(APG植物分類体系による)の植物です。
自らの葉で光合成を行うことができるので、半寄生植物と見なされることもあります。
黄色い果皮の液果をたくさんつけるのですが、ヒヨドリはこの果実を目当てに来ているようです。
木の根元に、確かに果皮が落ちていました。
食べ物が少ないこの季節、鳥たちにとっては貴重な栄養源なのでしょう。
木の高い位置にあるので、果実の様子を紹介できないのが残念ですが、
違う場所で偶然ヤドリギの実を食べたことがあります。果実はほのかな甘さがあります。
種子はネバネバとした粘着質な繊維に包まれていて、鳥が食べたときに種子が飛び出し、他の樹木の樹皮にくっつきます。
種子は樹上で発芽して、樹皮を破り形成層に侵入して寄生がはじまるという仕組みです。
寄生された樹木にとっては、栄養を奪われてしまうので、ヤドリギは悪者のイメージですが、
生態系の中での存在として考えると、他の生き物へ食糧や隠れがを提供するなどの良い面もあります。
機会があれば、寄生された部分の様子を観察してみたいものです。
最後に発見。夏のなごり、エゾゼミの抜け殻がまだ残っていました。